消防ポンプ車の水を吸い上げる、放水する仕組み

消防ポンプ車

消防ポンプ車の水を吸い上げる、放水仕組みを説明します。

吸管を投入するとポンプ室が密閉されてストローの原理で水を引き上げると教わりましたか?

ほとんど原理は同じですが、図でみると分かりやすいですね。構造は簡易ですがこんな感じです。

ポンプ構造

水を吸い上げる一連の流れ

消防車

P.T.Oを作動させるとクランクシャフトが回転します。これと同時にクランクシャフトに接続している消防ポンプが回転します。ポンプが回ることによって、放水できます。ここは繋がっています。

クランクシャフト

ここで吸管を投入します。ここでは、無圧水利の場合を表記していきます。

真空ボタンを押せばクランクシャフトと真空ポンプとの歯車が重なり、クランクシャフトの回転に合わせて真空ポンプも作動します。

真空ポンプは、ポンプ室の空気を外に排出することで、水が吸い上げられます

水を吸い上げる

その後、ポンプ羽の周囲に水がたまり圧力停止検知に圧力が掛かると真空ボタンの作動が止まり、揚水ランプが点灯します。

その時点で揚水完了となります。

ポンプ構造

そこから放水することで、ポンプを回転させることで放水量を調整するわけですが、放出すればする程、吸い上げます。

扇風機の後ろの風を前に出すように、ポンプ羽も回転数を上げれば、後ろの水を前に出します

最初は真空ポンプでポンプ室の空気を排出することで、水を吸い上げ、途中からは、ポンプで水を吸い上げて放水するわけです。

止水弁の役割

防火水槽や自然水利に部署したとき、放水を一旦停止するとき、水を落としてしまうから回転数を下げて待っていてはいけないと聞いたことはありませんか?

なぜ一度吸い上げた水が落ちてしまうのか。これには訳があります。

真空ポンプとポンプ室をつながる管のところには、止水弁があります。ここで、吸い上げた水が真空ポンプに行かないように止めているのですが、止め方がボールで止めてあったり、結構弱めです。

その小さなボールは下は吸い上げた水、上は空気で維持しているため、小さな隙間から空気が流入し、水が落ちてしまうのですね。

ボール

だから、回転数を上げることによって、ボールの密閉度を高めて、落水しないようにするということなんです。

自然水利で部署したときは、たとえ放水しなくても回転数を上げるようにしておきましょう。

放水するときに落水してしまっては、元も子もありません。。

圧力を上げるとは

放水

ポンプ操作の時に圧力を上げるという言葉があります。圧力はあくまでも押す力です。

ポンプ操作で行うのはポンプの回転数を上げる行為です。

回転数を上げると吸い上げる力も大きくなり、放水量も増えますが、放水口や筒先口径は変わりませんので、放水量が増える量と圧力は比例せず曲線を描いた状態で増えていきます。圧力と放水量はあくまでも比例しないということです。

また、圧力を上げることを目的として回転数を上げすぎると、一つの不備も発生します。

それは、ポンプ負担です。

ポンプ車のポンプには、2段バランスタービンポンプと1段ボリュートポンプがあります。

バランスタービンポンプとボリュートポンプの違いは、案内羽があるかないかですが、この点の説明は現時点では省きます。

2段と1段の説明をしますが、大きな違いはプロペラが2枚か1枚かというところです。

1段

この二つのポンプは規格をしっかり通っていて同性能の放水圧力と放水量を誇ります。

では、なぜプロペラが2枚と1枚のものが同じを規格を発揮できるのか。本来であれば、1枚の方が弱いはずです。

これを回転数で補っています。

2段より1段のポンプの方が圧倒的に回転数が高いわけです。これ自体は重量も軽くなって、良いのではないかと考えられますが、回転数が高い1段には一つの危険視もあります。

それが、ポンプ負担。

長時間の放水を要する場合、回転数が低いものより回転数が高いものの方が負担が大きいのは明らかです。

消火活動は、数時間にもおよぶ活動が余儀なくされることも多々あります。

その中でも数日放水するなどの場合、ポンプ負担の軽減は機関員として考えなくてはなりません。

活動中に回転数を落とすことはできませんので、放水停止時や部署移動のとき、できる限り回転数を落とす(落水しない程度)。

圧力が上がらないからといって無暗に回転数を上げることを考えない。

これらに注意しながら機関操作をしなければなりません。

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